日本には10万社を超える「神社」が存在してるそうです。
祭られていらっしゃるのは日本神話や伝説上の人物、山岳や河川など、まさに八百万の名にふさわしく多彩です。
鳥居があってお社があってというスタイルの神社は、神聖な中にも開放的な雰囲気があって大勢の人がご利益を求めてにぎわっています。
その一方で、非常に奥まった場所にあったり危険な場所にあるような神社もあります。
岩や洞窟などに直接しめ縄だけが飾られているような神社ですね。
しめ縄には結界を示す意味があり、俗と聖、神域と現世を隔てています。
これは生きた人間はこれ以上近づくな、という意味もあるわけです。
過去に何らかの不幸がそこで起き、
記録には残っていないけれど
それを記憶しておく装置であるとも考えられるのです。
しめ縄が張ってあって、その不幸な出来事の被害にあったもの(人とは限らない)たちの鎮魂のため小さなお社があれば、人はそこを神社と呼ぶようになります。
そういった場所は「隠れたパワースポット」としてメディアに紹介されたりします。
パワースポットは大地の力がみなぎる場所だと言われています。
パワーの一例として火山の噴火、有毒ガスの発生、強磁場、温泉などが思いつきますが、人に対して有害なものもあれば有益なものもあります。
ですから「すべての神社=パワースポット⇒開運・願望成就」とは限りません。
なのにたまにTVの旅番組などで、レポーターが無邪気に鎮魂(目的)の神社に出かけて「癒される~」「ご利益、ご利益!」なんてはしゃいでいるのを見ると、ちょっと首をかしげたくなります。
特にそのレポーターが厳かな場所に不釣り合いな派手な服、身体の露出の多いファッションだったりすると、逆に罰が当たるのではないかとヒヤヒヤします。
神様を信じるか否かだけではなく、先人の教えに対して敬意を払うことも神社参拝のマナーです、よ。