むかしむかし、あるところに外国語を熱心に勉強する人がいました。
帰国子女でもなく、外大出身でもなく、社会人になってから学習を始めたのです。
仕事を終えてから週2回養成所に通い、課題をこなし、検定試験で腕試しをしながら何年も勉強に励みました。
そして念願かなってある日、通訳案内士という国家資格試験に合格しました。
この資格保持者は大阪府のHPによると「高度な外国語能力や日本全国の歴史・地理・文化等の観光に関する質の高い知識を有する者」とあります。
外国から来たお客様の観光案内をするのは、このようなハイレベルの人材にのみ許可されているのです。
このように大変貴重な資格だったのですが、数年前の法律の改正により、通訳案内士の業務独占規制が廃止されて資格を有さない者であっても有償で通訳案内業務を行えるようになりました。
つまり資格の有無に関係なく、その業務がこなせれば誰がやってもいいよ、ということです。
急激にインバウンドが増えて資格保持者が不足したという背景があったとはいえ、この資格はとうとうオワコンになりました。
外国語の勉強って一朝一夕でモノにならないのにね。
返して、私の時間!