とある寿司チェーン店のオトリ広告が物議をかもしていますね。
ウニやカニ、ビールなどのキャンペーンをTVコマーシャルを使って大々的に広告していたのに、ほとんど提供されなくて苦情が出ているという、アレです。
このチェーン店の内情は知りませんが、オトリ広告で人を呼び込むというのは昔からある手口です。
数年前も、とある旅行会社が大規模な広告で集客したのちに倒産した事件がありました。
貴takaもむか~し、旅行会社で働いていたことがあったのですが、似たようなことを経験しました。
とある男性Aがヘッドハントされて、営業部長の肩書で貴takaの上司としてやってきました。
Aは新聞に全面広告を出してパッケージツアーの宣伝をしたのですが、参加希望者の申し込みを受けても旅行手配をしないという乱暴者だったのです。
手配しないから交通機関もホテルも決まらない。
出発日が近づいてきて、不安に思った参加者から予約状況の問い合わせが入ったら「現在手配中です」とは答えるもののまだAは手配をしない。
やがて参加者がしびれを切らしてツアーをキャンセルすると、約款通りキャンセルチャージを請求するという暴挙!
それでも無事手配が完了してツアーが催行されれば、今度は手配したホテルやバス会社への支払いはしない(経理に支払いを止めさせていた)。
参加者、取引先、旅行業協会から苦情が噴出して、Aはまもなく会社を去りました。
ほどなくして自分で旅行会社を立ち上げたようです。
やっとまともな旅行会社になって社員一同ホッとしていたころ、課長がAが詐欺で逮捕されたという新聞記事をみつけました。
自分が経営する旅行会社でも、代金だけ受け取って旅行手配をしなかったという、まさにいつもの手口で晴れて「犯罪者」となったのでした。
でもこの手口はAのオリジナルではなく、Aがもといた旅行会社(とっくの昔に倒産)の営業スタイルだったので、同じ穴のムジナだったのでしょう。
法律すれすれであっても道義に反していたら、いつか自分にブーメランは返ってくるのです。
Aにとっては因果応報ですが、なんとも後味の悪い結果でした。
やれやれ…